
ようこそ,
私の仕事と私自身について紹介させていただきたいと思います。
私は1993年にベルギーでヴァイオリン制作を始め、1999年の終わりに日本に移り住み、それ以来こちらで仕事をしています。
私は、現代楽器と古楽器(バロックと古典派の楽器)の両方の制作に深く関わりたいと楽器製作を初めたころから思っていましたし、実際これまでに現代楽器と古楽器をそれぞれ同数作ってきました。

	    現代ヴァイオリン

	    バロックヴァイオリン
私は現代楽器とバロック楽器の構造と外見にそれほど大きな違いがあるとは思いません。もしあるとすれば、それは楽器のテンション(圧)にあります。バロックと18世紀後半の楽器にかかるテンションは現代楽器よりも少ないのです。その主な理由はネックの構造と角度が違うこと、そしてスチールやシンセチックな素材に比べてゲージの低いガット弦を使用しているからです。なお、弦のチューニング(調弦)が現代楽器より多少低かったのも理由の一つでしょう。
そのため、バロック楽器の制作では、より軽く柔軟性のある構造が求められます。それは、楽器のアーチングとプレートの厚さを変えることによって可能となりますが、ほとんどの場合はバスバーを軽くすることでその効果を得ることができます。
バロック、古典派、と現代楽器の違いについてもっと知りたい方はこちらを読み下さい。
  	  
      チェロ D. モンタニャーナ1740

	    ニコロ・アマティ1666
これらの違いを別としては、バロック楽器と現代楽器は同じように機能します。つまり、楽器の裏板と表板がどのように反響して音を出しているのかは、バロック楽器か現代楽器かのスタイルの違いによるというよりも、プレートのアーチングや高さと厚み、バスバーと魂柱のポジション、木の材質など、その他様々な特徴が重要な要素として影響しているのです。
これらの特徴が互いにどのように影響し合っているのか、はとても興味深いもので、私はその関係を知るために日々研究と実験を繰り返しています。

	    裏板のパーフリング
しかしヴァイオリン制作に決まった製法はありません。ヴァイオリンに使われている板はかつては生きていた木なので、たとえ同じ木から取り出されたとしても、全く同じ板が存在することはありません。したがって、一つ一つの楽器や木材を扱うときには、経験を積み重ねることによってのみ得られる適切な判断力が必要になります。
しかし分業したり、複数台数を同時作成したり、機械を使っていては、この判断力は決して身につきません。自分の手と指を使って絶えず木と接触すること、木との近い関係をきずくことが大事なのです。そうすれば木の密度、弾力性、音質、などの色々な木の特徴を生かした判断ができます。
それはヴァイオリンの木を選び、乾かし、削り取り、曲げ、厚みを調整し、ニスを塗り、そして最後に弦を張るという、数々の段階すべてに適用できることです。



	    ヴァイオリンのスクロール
楽器のモデル、木やニスの素材、弦の種類、そして値段や条件などで質問がありましたら、以下のいずれかの方法でご連絡下さい。

	    ヴァイオリン F・ホール
	     N.アマティ 1666
 
	    ニスを塗る前のチェロ
住所:
	  347-0025
	    埼玉県加須市
	    割目458
	    日本
 Tel/Fax :
      +81 (0480) 650056 
もしくは私の工房においで下さい。
      事前にご連絡下さい。	








が頻繁に使うモデルは以下のとおりです。楽器はすべて、現代、古典、もしくはバロックのスタイルで作れます。リストに含まれていないモデルも作ることができます。
A. Stradivari : The Betts  | 
	      1704  | 
	      
G. Guarneri “Del Gesu” :  | 
	      
  | 
	      
N. Amati : Alard  | 
	      1649  | 
	      
M. Gofriller :  | 
	      1700  | 
	      
J. B. Guadagnini : Lachmann-Schwechter  | 
	      1776  | 
	      
J. Stainer :  | 
	      1679  | 
	      
C. Bergonzi :  | 
	      1736  | 
	      
D. Montagnana :  | 
	      1717  | 
	      
A. Amati :  | 
	      1564  | 
	      
F. Kuijken original model  | 
	      
  | 
	      
Violino Piccolo : P. Borlon  | 
	      
  | 
	      
A. Guarneri : Conte Vitale  | 
	      41.1 cm  | 
	      1676  | 
	      
J. B. Guadagnini :  | 
	      40.0 cm  | 
	      1785  | 
	      
A. Stradivari : The Gibson  | 
	      40.8 cm  | 
	      1734  | 
	      
A. Amati :  | 
	      47.0 cm  | 
	      1574  | 
	      
P. Rombauts :  | 
	      42.0 cm  | 
	      
  | 
	      
F. Kuijken : original model  | 
	      
  | 
	      
  | 
	      
A. Stradivari :    De Munck  | 
	      1730  | 
	      
D. Montagnana : Sleeping Beauty  | 
	      1739  | 
	      
G. B.  Guadagnini :  | 
	      1759  | 
	      
A. Amati :  | 
	      158?  | 
	      
F. Kuijken : original model  | 
	      
  | 
	      
Cello Piccolo (5-string) : F. Kuijken  | 
	      
  | 
	      
F Kuijken : original model
F Kuijken : original model
G Bourbon : 1702


時々ラジオをつけると、ふと仕事をしていた手が止まり、音楽に聞入っていることに気づきます。音楽に浸っているこのような一時は滅多にありませんが、自分にとって仕事をしているときより大切な時間です。しかしそれは音楽の演奏がただ単に音が大きいからではないことは明らかです。。。